看護勉強ノート

新人看護師の勉強まとめ

メソトレキサート投与時の看護

出てくる主な薬剤

メソトレキサート、ダイアモックス、メイロン、ロイコボリン

●メソトレキサートとは
略号 MTX、葉酸代謝措抗剤。
作用·効果:葉酸の働きを阻止したり正常細胞や感受性の高い癌細胞に取り込まれることで細胞増殖抑制、殺細胞効果を示す。 白血病、 繊毛癌等に使用する。
副作用:発疹、蕁麻疹、掻痒etc

ダイアモックスとは
作用·効果:炭酸脱水酵素を阻害し血中の酸素量を増やしアシドーシスを改善する。眼圧低下、 てんかん抑制、利尿、メニエール症候群の改善などに使用。
副作用:めまい、ふらつき等

●ロイコボリンとは
作用·効果:細胞の葉酸プールに取り込まれ、 活性型葉酸となり、 細胞の核酸合成を再開させ葉酸代謝持抗剤であるメソトレキサートの毒性を軽減する
副作用:発疹、発熟など

●メイロンとは
炭酸水素ナトリウム
作用·効果:血液のpHを上昇させる働き。薬物中毒の際の排池促進、アシドーシス、内耳障害、に伴う嘔気、めまいに使用。
副作用:血液凝固時間延長、徐脈、しびれ等

メソトレキサート大量療法のポイント

重篤な副作用(腎機能障害、肝機能障害等)、腫傷崩壊症候群予防のため十分な排尿が必要
・補液により尿量を増加させメソトレキサートの解毒剤を投与し、尿のPHを 7.0以上に保つ。
そうすることで、メソトレキサートやその代謝産物を速やかに尿として排池し副作用を予防する。

具体的に、どんな指示が出るの?

●メソトレキサーと投与前日からロイコボリン終了まで
メイロン入りの補液を大量投与
→メソトレキサートの速やかな排池のため。
メイロンを入れるのは、尿のPHを 7.0以上にするため。
尿の PHを7.0以上にするのは、メソトレキサートやその代謝産物の溶解度は尿PHに依存するため

●メソトレキサート投与後
・一定時間おいたあと解毒剤ロイコボリン静注を数時間おきに施行。
メソトレキサートの血中濃度を24時間後、 48時間後、72時間後にチェックする
6時間ごとに尿量チェック、 pH チェックを行う。
6時間で排尿 600ml以下ならダイアモックス追加投与
pH7.0 以下ならメイロン追加投与

その他メモ

・利尿剤としてラシックスは使わない。ラシックスは尿を酸性化する薬剤のため、 ダイアモックスを使用する
・メソトレキサートの暴露対策もする